- アフターピルは早く飲むほど効果が高くなります。迷っている時間が惜しいので、まず受診先を探してください
- 受診先は、産婦人科・婦人科/オンライン診療/夜間なら救急外来。「緊急避妊を希望します」と伝えれば通じます
- 72時間を過ぎていても、あきらめないでください。薬によっては120時間まで選択肢があります
- 通販・個人輸入は使わないでください。偽造薬のリスクがあり、届くころには時間が過ぎています
- 性暴力の被害を受けた場合は「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)」へ。費用の公費負担が受けられることがあります
避妊に失敗したかもしれない。コンドームが破れた。同意のない性行為があった——。
そういうとき、時間との勝負になります。けれど焦っているときほど、何をどの順番で調べればいいか分からなくなるものです。
この記事は、いまの状況から次の一手が決まるように書きました。まず経過時間を確認し、どこで手に入るのかを整理します。そのうえで、飲んだあとのこと、そしてひとりで抱えている場合の相談先までお伝えします。
- アフターピルは医師の処方が必要な薬です(一部の条件を満たす薬局での取り扱いを除く)。この記事は一般的な情報で、個別の判断に代わるものではありません
- 個別の製品名は挙げていません。成分の系統で説明しています
- 制度や取り扱いは変わることがあります。最新の状況は医療機関・薬局にご確認ください
【まず確認】経過時間で、できることが変わります
「生理中だから大丈夫」と思っていた場合の考え方は生理中の性行為にまとめています。
いちばん大事なのは「性行為から何時間経ったか」です。ここから逆算して動きます。
| 経過時間 | できること | 急ぐ度合い |
|---|---|---|
| 〜24時間 | 選択肢が最も多く、効果も最も期待できる時間帯 | 今日中に受診を |
| 24〜72時間 | 一般的なアフターピルが使える時間帯 | できるだけ早く |
| 72〜120時間 | 72時間を過ぎても使える薬があります | すぐ受診を。あきらめない |
| 120時間以降 | アフターピルの適応外。ただし別の方法を相談できます | 受診して相談を |
「72時間以内」と「120時間以内」の違い
よく「72時間以内」と言われますが、これは日本で広く使われている成分(レボノルゲストレル)の目安です。
一方、ウリプリスタール酢酸エステルという別の成分の薬は、120時間(5日)以内まで使えるとされています。つまり「72時間を過ぎたからもう無理」ではありません。
ここを知らずにあきらめてしまう方がいます。過ぎていても、まず相談してください。
早ければ早いほどよい理由
アフターピルの主な作用は排卵を遅らせることです。ということは——すでに排卵が起きてしまったあとでは、作用しにくくなります。
排卵がいつ起きるかは正確には分かりません。だからこそ「まだ排卵していないうちに」飲むことが重要で、時間が経つほど「もう排卵してしまっていた」可能性が上がっていきます。
「本当に必要だろうか」「大げさかもしれない」と考えているうちに時間は過ぎます。受診して「必要ない」と言われるぶんには、何も失いません。判断は医師に任せて、まず受診先を探してください。
アフターピルとは|仕組みと種類
呼び名はいくつかありますが、同じものです
調べていると複数の言い方が出てきて混乱するので、先に整理します。
| 呼び名 | 説明 |
|---|---|
| 緊急避妊薬 | 正式な呼び方。医療機関や行政の文書ではこちらが使われます |
| アフターピル | 一般的な通称。日常会話や検索ではこちらが多い |
| モーニングアフターピル | 英語由来の呼び方。「翌朝の薬」という意味合いです |
| EC(緊急避妊) | 医療者間で使われる略称 |
すべて同じものを指しています。受診の際は「緊急避妊」でも「アフターピル」でも、どちらでも通じます。
妊娠を「中断」する薬ではありません
最初に、よくある誤解を解いておきます。
アフターピルは、すでに成立した妊娠を終わらせる薬ではありません。着床が済んだ妊娠に対しては効果がなく、そうした目的の薬(人工妊娠中絶に使うもの)とはまったく別のものです。
アフターピルがするのは「妊娠が成立する前に止める」ことです。だから時間が勝負になります。
どうやって妊娠を防ぐのか
- 排卵を遅らせる・抑える——これが主な作用です。卵子が出てこなければ受精しません
- 子宮内膜や頸管粘液への影響も指摘されていますが、中心は排卵を遅らせる作用とされています
着床が済んでいれば作用しません。着床出血のような兆候が出る時期には、すでに手遅れということです。妊娠がどう成立するのかは着床の記事、排卵のタイミングについては排卵日の記事もご覧ください。
日本で使われる2つの成分
| レボノルゲストレル | ウリプリスタール酢酸エステル | |
|---|---|---|
| 使える時間 | 72時間以内 | 120時間以内 |
| 飲み方 | 1回1錠 | 1回1錠 |
| 入手 | 医療機関。条件を満たす薬局での取り扱いもあります | 医療機関 |
| 費用の目安 | 比較的抑えられる | やや高くなる傾向 |
| 特徴 | 日本で広く使われている | 72時間を過ぎたときの選択肢 |
どちらを使うかは医師が判断します。経過時間、生理周期のどのあたりか、飲んでいる薬などをふまえて決まります。費用の詳細はアフターピルの費用にまとめました。
中用量ピルを2回に分けて飲む古い方法(ヤッペ法)もありますが、専用の薬に比べて効果が劣り、吐き気が強く出やすいとされています。現在は専用の薬が使えないときの選択肢という位置づけです。
効果はどのくらい期待できるのか
数字の詳細はアフターピルの効果と確率にまとめていますが、判断に必要な範囲だけ先に書きます。
知っておくべき3つのこと
- 100%ではありません。飲んでも妊娠することがあります。だから3週間後の確認が必要です
- 時間が経つほど期待できる度合いは下がります。これが「早く」と繰り返す理由です
- 排卵のタイミングによって結果が変わります。すでに排卵が起きていた場合、作用しにくくなります
逆に言えば、まだ排卵していない時期に、できるだけ早く飲めた場合がもっとも期待できます。ただし排卵がいつ起きるかは正確には分からないため、「たぶん安全日だから」と自己判断しないでください。周期の考え方は安全日の記事で扱っていますが、結論として確実に安全な日はありません。
効果が100%でないことを理由に迷う方がいますが、飲まなければ確率は下がりません。そして飲んだことで不利益が生じるものでもありません。迷う時間があれば、受診してください。
どこで手に入るのか
ここがいちばん知りたい部分だと思います。状況によって最短の道が変わります。
| 入手先 | いつ行けるか | 特徴 |
|---|---|---|
| 産婦人科・婦人科 | 診療時間内 | もっとも確実。その場で受け取れる。次の避妊も相談できる |
| オンライン診療 | 夜間・休日も対応するところがある | 配送に時間がかかる。間に合うか要確認 |
| 薬局 | 薬剤師のいる時間帯 | 取り扱いには条件がある。後述します |
| 救急外来 | 夜間・休日 | 対応の可否は施設による。事前に電話で確認を |
| 内科・その他の科 | 診療時間内 | 対応していないことが多い |
「薬局で処方箋なしに買えますか」への答え
よく検索される質問です。
日本では長く医師の処方が必要とされてきましたが、緊急避妊薬へのアクセスを改善するため、一定の条件を満たす薬局で、研修を受けた薬剤師のもとで販売する取り組みが進められています。
ただし、次の点を理解しておいてください。
- どの薬局でも買えるわけではありません。取り扱いのある薬局は限られます
- 薬剤師のいる時間帯に限られます。深夜に思い立っても手に入りません
- その場で服用するなど、販売にあたっての条件が定められている場合があります
- 年齢によっては保護者の関与が求められることがあります
- 制度の詳細や対象薬局は変わることがあります
確実なのは、まず医療機関に連絡すること。薬局を探して時間を使うより、産婦人科に電話するほうが早いことが多くあります。最新の取り扱い状況は、お住まいの地域の薬局・医療機関にご確認ください。
オンライン診療を使うときの注意
夜間や休日、あるいは対面での受診に抵抗がある場合、オンライン診療は現実的な選択肢です。ただし時間との勝負であることを忘れないでください。
- 配送に何時間・何日かかるかを必ず確認する——72時間・120時間に間に合わなければ意味がありません
- 当日配送や、近隣薬局での受け取りに対応しているかを確認する
- 間に合わないと判断したら、対面の医療機関へ切り替える
- 初診で対応可能か、事前に確認する
受診先の探し方|今すぐ動くための手順
「受診してください」と言われても、焦っているときほど探し方が分からないものです。順番を決めておきます。
| 状況 | まずすること |
|---|---|
| 平日・日中 | 「お住まいの市区町村名+産婦人科」で検索し、電話して「緊急避妊を希望します」と伝える。その日に診てもらえるか確認する |
| 夜間・休日 | ①オンライン診療(配送が間に合うか確認)②「都道府県名+救急医療情報センター」で対応可能な医療機関を照会 ③翌朝いちばんに受診 |
| どこに行けばいいか分からない | #7119(救急安心センター)で相談できる地域があります。緊急度と受診先の判断を手伝ってもらえます |
| 性暴力の被害 | #8891(ワンストップ支援センター)。医療機関への同行支援もあります |
| 未成年・お金がない | 自治体の「にんしんSOS」や女性健康支援センターへ。使える支援を案内してもらえます |
- 性行為が何日の何時ごろだったか——ここがいちばん聞かれます
- 最終月経の開始日(アプリや手帳で確認できれば)
- 飲んでいる薬があれば、その名前
- 保険証(自費診療ですが、確認を求められることがあります)
- 支払い方法——カードが使えるか、事前に聞いておくと安心です
1軒目で断られても、あきらめないでください。緊急避妊に対応していない医療機関もあります。「対応していない」と言われたら、「対応している医療機関をご存じですか」と聞いてみると教えてもらえることがあります。
受診するとき、何と言えばいいか
- 「緊急避妊を希望します」——この一言で通じます
- 「性行為から◯時間経っています」——ここがいちばん重要な情報です
- 最終月経の開始日(分かれば。生理周期の記録があると確実です)
- 飲んでいる薬があれば、その名前
理由を細かく説明する必要はありません。医療者にとって、緊急避妊の相談は日常的なものです。責められることはありません。
診察で確認されること
身構えなくて大丈夫ですが、聞かれる内容を知っておくと落ち着いて答えられます。
- 性行為からの経過時間——もっとも重要な情報です
- 最終月経の開始日——周期のどのあたりかを見ます
- これまでの妊娠・出産の経験
- 飲んでいる薬、サプリメント(一部の薬は効果に影響することがあります)
- 持病、アレルギー
- 今回より前に、避妊していない性行為がなかったか
状況の詳細を細かく話す必要はありません。言いたくないことは言わなくて構いません。医療者が知りたいのは、安全に薬を出せるかどうかです。
なお内診が必須というわけではありません。不安なら「内診はありますか」と先に確認してかまいません。
【重要】通販・個人輸入は使わないでください
検索すると「アフターピル 通販」という広告や、海外から取り寄せるサイトが目に入ると思います。使わないでください。理由を挙げます。
- 偽造薬のリスク——成分が入っていない、量が違う、別の物質が入っている。実際に偽造品が確認されています
- 間に合わない——海外から届くまでに数日から数週間。72時間・120時間はとうに過ぎます
- 健康被害救済制度の対象外——万一の健康被害が起きても、公的な救済を受けられません
- 診察がない——飲んでよい状態か、すでに妊娠していないか、他の薬との影響はないかを誰も確認しません
- 効かなかったときに相談する相手がいない
「安いから」「知られたくないから」という理由で選ぶには、リスクが大きすぎます。費用が心配なら、次の章の相談先や、費用の記事を確認してください。
知られたくないという気持ちは自然なものです。けれど医療機関には守秘義務があります。職場や学校に連絡が行くことはありません。
飲んだあとにすること
吐いてしまった場合
飲んで2時間以内に嘔吐した場合、薬が吸収されていない可能性があります。すぐに処方を受けた医療機関に連絡してください。追加の服用が必要になることがあります。
吐き気が心配なときは、事前に医師に相談すると吐き気止めを一緒に処方してもらえることがあります。
次の生理(消退出血)を待つ
アフターピルを飲むと、多くの場合数日から3週間ほどで出血があります。これが避妊できたかどうかの手がかりになります。
これは生理そのものではなく、ホルモンの変化で起きる出血です。経血の色や量がいつもと違っても、多くは心配ありません。出血の見方、いつまで待つか、来ないときにどうするかはアフターピルの効果と確率の記事に詳しくまとめました。飲んだあとの不安については、そちらをご覧ください。
生理が来ないときに、いつまで待つか
飲んだあとの不安でもっとも多いのが「生理が来ない」です。目安を示します。
| 経過 | 考え方 |
|---|---|
| 飲んで数日〜1週間で出血 | 消退出血のことが多い。ひとつの目安になります |
| 予定より早く/遅く生理が来た | よくあることです。周期がずれるのは想定内 |
| 予定日から1週間以上遅れている | 妊娠検査薬を使う時期です |
| 飲んで3週間たっても出血がない | 妊娠検査をしてください。陰性でも来なければ受診を |
周期の乱れそのものは、アフターピルを飲んだあとにはよく起こります。次の周期でたいてい戻ります。戻らない場合や、生理が来ない状態が続く場合は相談してください。
妊娠検査のタイミング
3週間経っても出血がない場合は、妊娠検査をしてください。アフターピルの効果は100%ではありません。
検査薬を使うタイミングや、薄い線の見方は妊娠検査薬の記事にまとめています。
飲んだあとの性行為について
ここは誤解されやすい部分です。
アフターピルには、飲んだあとの性行為に対する避妊効果はありません。「飲んだからしばらく大丈夫」ということはなく、同じ周期のうちに再び避妊せずに性行為があれば、また妊娠の可能性が生じます。
次の生理が来るまでは、コンドームなどで確実に避妊してください。
副作用
1回だけ飲む薬なので、継続的な副作用はありません。多くは1〜2日、長くて数日で治まります。
- 吐き気——もっとも多い症状です
- 頭痛、だるさ、めまい
- 腹痛、胸の張り
- 不正出血(不正出血全般との見分けは、時期で考えます)
- 次の生理が予定とずれる——早まることも遅れることもあります
種類別の副作用の違いはピルの副作用まとめにも整理しています。
- 飲んで2時間以内に吐いた
- 3週間たっても出血がない
- 激しい下腹部の痛みがある(子宮外妊娠の可能性を確認する必要があります)
- 出血が異常に多い、長く続く
次の避妊をどうするか
アフターピルは繰り返し使う前提の薬ではありません。効果は継続的な避妊法に劣りますし、そのたびに時間と費用と不安を抱えることになります。
今回のことをきっかけに、継続的な方法を考えてみてください。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 低用量ピル | 毎日飲む。生理痛や経血量の軽減も期待できる |
| 子宮内システム(IUS) | 入れたら数年そのまま。飲み忘れの心配がない |
| コンドーム | 性感染症も防げる唯一の方法 |
| ミニピル | エストロゲンが使えない人の選択肢 |
方法ごとの比較は避妊方法の選び方に、ピルの分類はピルの種類にまとめています。
アフターピルを処方してもらうその場で、次の方法も相談できます。「同じことを繰り返したくない」と伝えてみてください。
避妊に失敗した状況では、クラミジアなどの性感染症の可能性も生じています。症状が出ないことも多いため、心配な場合は数週間後に検査を受けてください。保健所で無料・匿名で受けられる場合もあります。
ひとりで抱えているとき
ここまで読んでも動けない方がいると思います。お金がない、誰にも知られたくない、そもそも同意のない行為だった——。
性暴力の被害を受けた場合
同意のない性行為だったなら、それは被害です。そして、支援を受けられます。
- 全国共通短縮番号「#8891(はやくワンストップ)」——最寄りのセンターにつながります
- 24時間対応の窓口があります
- 緊急避妊にかかる費用の公費負担が受けられることがあります
- 医療機関への同行支援、相談、その後の支援まで対応しています
- 警察に届けるかどうかは、別の話です。届けなくても相談できます
「これは被害と言えるのだろうか」と迷う段階でも相談できます。判断を自分ひとりでする必要はありません。
未成年の方へ
未成年でも受診できます。ただし年齢や状況によっては保護者の関与が求められることがあります。
不安な場合は、予約の電話で「未成年で、ひとりで行きたい」と先に伝えてください。対応を教えてもらえますし、対応が難しければ別の方法を案内してもらえます。
学校の養護教諭やスクールカウンセラーも入口になります。お金がないことを理由に、受診をあきらめないでください。
そのほかの相談先
- にんしんSOS(各都道府県の相談窓口)——匿名で相談できます
- 女性健康支援センター——各都道府県に設置されています
- 市区町村の保健センター
- 予期しない妊娠がわかった場合の相談先は妊娠検査薬の記事にもまとめています
どの窓口も、あなたを責めるための場所ではありません。
よくある質問
Q アフターピルは薬局で買えますか?
A.緊急避妊薬へのアクセスを改善するため、一定の条件を満たす薬局で、研修を受けた薬剤師のもとで販売する取り組みが進められています。ただしどの薬局でも買えるわけではなく、薬剤師のいる時間帯に限られ、販売にあたっての条件が定められている場合があります。年齢によっては保護者の関与が求められることも。確実なのは、まず産婦人科に電話することです。薬局を探して時間を使うより早いことが多くあります。
Q 72時間を過ぎてしまいました。もう手遅れですか?
A.あきらめないでください。「72時間以内」は日本で広く使われている成分(レボノルゲストレル)の目安で、ウリプリスタール酢酸エステルという成分の薬は120時間(5日)以内まで使えるとされています。また120時間を過ぎていても、別の方法を相談できることがあります。時間が経っているほど早く動いてください。「もう遅いかも」と迷う時間が、いちばんもったいないです。
Q 飲んだあとの性行為は、避妊できていますか?
A.できていません。アフターピルには、飲んだあとの性行為に対する避妊効果はありません。「飲んだからしばらく大丈夫」ということはなく、同じ周期のうちに避妊せずに性行為があれば、また妊娠の可能性が生じます。次の生理が来るまでは、コンドームなどで確実に避妊してください。そして今回をきっかけに、継続的な避妊法を検討することをおすすめします。
Q 通販で買うのはだめですか?
A.やめてください。理由は4つあります。①偽造薬のリスク——成分が入っていない、量が違う品が実際に確認されています ②間に合わない——届くまでに数日から数週間かかり、72時間・120時間はとうに過ぎます ③健康被害救済制度の対象外——万一のとき公的な救済を受けられません ④診察がない——飲んでよい状態かを誰も確認しません。知られたくないなら、医療機関には守秘義務があります。職場や学校に連絡は行きません。
Q 夜間や休日はどうすればいいですか?
A.選択肢は3つです。①夜間・休日対応のオンライン診療——ただし配送が間に合うか必ず確認してください ②救急外来——対応の可否は施設によるので、行く前に電話を ③翌朝いちばんに産婦人科へ——数時間の差なら、確実な方法を選ぶほうがよい場合もあります。時間帯によっては「待つ」判断も含めて、電話で相談するのが確実です。
Q 同意のない性行為でした。どうすればいいですか?
A.「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」に連絡してください。全国共通短縮番号は#8891(はやくワンストップ)で、最寄りのセンターにつながります。24時間対応の窓口があり、緊急避妊にかかる費用の公費負担が受けられることがあります。医療機関への同行支援もあります。警察に届けるかどうかは別の話で、届けなくても相談できます。「被害と言えるのか」と迷う段階でも構いません。
Q お金がありません
A.まず、性暴力の被害であれば公費負担の対象になることがあります(#8891)。それ以外でも、お住まいの自治体の「にんしんSOS」や女性健康支援センターに相談すると、使える支援を案内してもらえることがあります。医療機関によって費用に幅があるため、複数に問い合わせる手もあります(費用の記事)。安さを理由に通販を選ぶのは、いちばん避けてほしい選択です。
Q パートナーに知られたくありません
Q 飲んだあと、お酒を飲んだり運動したりしても平気ですか?
A.特別な制限は設けられていないのが一般的です。ただし飲酒で嘔吐すると、2時間以内なら薬が吸収されていない可能性があります。飲んだ当日は控えるほうが無難です。運動や入浴も通常どおりで構いません。心配なのは「吐くこと」だけだと考えてください。吐き気が強いときは、無理に動かず休んでください。
Q 何度も使って大丈夫ですか?
A.繰り返し使う前提の薬ではありません。効果は継続的な避妊法に劣り、そのたびに時間・費用・不安を抱えることになります。また周期が乱れやすくなります。「また必要になるかもしれない」と感じているなら、それは継続的な避妊法を考えるサインです。低用量ピル、子宮内システムなど、毎回慌てずに済む方法があります。処方を受けるその場で相談できます。
まとめ
アフターピルで大切なのは、たった一つ——できるだけ早く動くことです。主な作用は排卵を遅らせることなので、排卵が起きてしまう前に飲むほど期待できます。
「72時間を過ぎたからもう無理」ではありません。120時間まで使える薬があります。過ぎていても、まず相談してください。
そして、通販だけは選ばないでください。偽造薬のリスクがあり、届くころには時間が過ぎています。知られたくないという気持ちがあっても、医療機関には守秘義務があります。
最後に。同意のない行為だった方、お金がない方、誰にも言えない方へ。#8891 という番号があります。ひとりで抱えなくて大丈夫です。
- 早く飲むほど効果が期待できる。主な作用は排卵を遅らせること——排卵後では作用しにくい
- 「72時間以内」はレボノルゲストレルの目安。ウリプリスタール酢酸エステルは120時間以内まで使えるとされる
- アフターピルはすでに成立した妊娠を終わらせる薬ではない
- 入手先は産婦人科/オンライン診療/条件を満たす薬局/救急外来。電話で「緊急避妊を希望します」と伝えれば通じる
- 薬局販売は取り扱い薬局・時間帯・条件に制限がある。まず産婦人科に電話するほうが早いことが多い
- 通販・個人輸入は使わない——偽造薬・間に合わない・救済制度の対象外・診察がない
- 飲んで2時間以内に吐いたら、すぐ医療機関へ連絡
- 3週間たっても出血がなければ妊娠検査を。効果は100%ではない
- 飲んだあとの性行為に避妊効果はない。次の生理まではコンドームなどで避妊する
- 繰り返し使う薬ではない。継続的な避妊法をその場で相談できる
- 性暴力の被害なら #8891(ワンストップ支援センター)。公費負担が受けられることがあり、警察に届けなくても相談できる
参考文献
- 日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針」
- 厚生労働省「緊急避妊薬に係る取扱いについて」
- 厚生労働省「偽造医薬品・個人輸入に関する注意喚起」
- 内閣府男女共同参画局「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」
- こども家庭庁「にんしんSOS等の相談支援について」
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「患者向医薬品ガイド」
- World Health Organization「Emergency contraception(Fact sheet)」