妊娠検査薬が陽性になったとき、多くの人が最初に戸惑うのが「週数の数え方」です。「今日で妊娠何週なの?」「〇ヶ月って言うけど何週のこと?」「出産予定日はいつ?」——こうした疑問はとても自然なことです。

日本では妊娠の週数は最終月経の初日を0週0日として数えます。直感的にわかりにくい部分もありますが、この記事で一度しっかり理解すれば、妊娠中のあらゆる情報が格段に読みやすくなります。

妊娠週数の基本的な数え方

特定の日付に赤丸がつけられた白いカレンダーとお茶のカップ。妊娠週数を計算するカレンダー管理のイメージ

妊娠週数は最終月経(最後に生理が始まった日)の初日を「妊娠0週0日」として計算します。

基本ルール
最終月経開始日 = 妊娠0週0日
そこから7日ごとに1週が増える
例:最終月経開始から14日後 = 妊娠2週0日

具体的な計算例

最終月経の初日が4月1日だったとします。

日付妊娠週数出来事の目安
4月1日0週0日最終月経開始日
4月8日1週0日
4月15日2週0日排卵日の目安(28日周期の場合)
4月22日3週0日受精・着床の時期
4月29日4週0日生理予定日・妊娠検査薬で陽性が出始める
5月6日5週0日つわり開始の目安
5月13日6週0日心拍確認できる頃
5月20日7週0日産婦人科初診の目安

このように、「今日は最終月経から何日目か」を数えて7で割った商が週数になります。

計算式:(今日の日付 − 最終月経開始日)÷ 7 = 妊娠週数(余りが日数)

なぜ最終月経から数えるのか

「受精した日から数えればよいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、排卵日や受精日は多くの場合正確にはわかりません

一方、最終月経の開始日は多くの人が手帳やアプリに記録しているため、客観的な基準として使いやすいのです。医学的にも、この方法が世界標準として採用されています。

「まだ妊娠していない時期」も妊娠週数に含まれる
妊娠0〜1週は最終月経の時期であり、まだ受精していません。妊娠2週ごろに排卵・受精が起こります。この「ずれ」があるため、妊娠週数と実際の胎児の日齢は約2週間のずれがあります。病院で「妊娠○週」と言われたとき、「実際にお腹の赤ちゃんは○週−2週分の大きさ」と理解しておくと混乱しにくいです。

妊娠週数と月数の対応表

付箋とペンが添えられた数ヶ月分のカレンダー俯瞰写真。妊娠の月数と週数の対応管理イメージ

日本では「妊娠〇ヶ月」という表現もよく使われます。妊娠の月数は4週ごとに1ヶ月として数えます(4週 × 10ヶ月 = 40週)。

妊娠月数妊娠週数時期・目安
妊娠1ヶ月0〜3週最終月経〜排卵・受精。まだ妊娠と気づかない時期
妊娠2ヶ月4〜7週生理が止まり陽性反応。つわり開始、心拍確認
妊娠3ヶ月8〜11週つわりのピーク。赤ちゃんの器官形成がほぼ完了
妊娠4ヶ月12〜15週安定期入り。つわりが落ち着く人が多い
妊娠5ヶ月16〜19週胎動を感じ始める。おなかが目立ってくる
妊娠6ヶ月20〜23週胎動がはっきりする。性別がわかることも
妊娠7ヶ月24〜27週赤ちゃんの体重が増加。妊娠後期が近づく
妊娠8ヶ月28〜31週妊娠後期。逆子・早産のチェックが始まる
妊娠9ヶ月32〜35週赤ちゃんが頭位になる時期。出産準備を本格化
妊娠10ヶ月36〜39週正期産(37〜41週)。いつ産まれてもおかしくない
「安定期」は何週から?
一般的に妊娠12〜15週(妊娠4ヶ月)以降を「安定期」と呼びます。流産リスクが大きく下がり、外見でも妊娠がわかりやすくなる時期です。ただし「安定期=すべて安全」ではなく、妊娠高血圧症候群や早産リスクなど、後期にも注意が必要な状態はあります。

出産予定日の計算方法

出産予定日はネーゲレ概算法と呼ばれる計算式で求めます。妊娠は平均40週(280日)続くとされており、最終月経開始日から280日後が出産予定日になります。

ネーゲレ概算法の計算式

出産予定日の計算式
月:最終月経の月 + 9(または −3)
日:最終月経の初日 + 7

例)最終月経が4月1日の場合
月:4 + 9 = 13 → 翌年1月
日:1 + 7 = 8
→ 出産予定日:翌年1月8日

月が13以上になる場合は翌年に繰り越し、月から12を引きます。日が31を超える場合は翌月に繰り越します。

計算例

最終月経の初日出産予定日
1月10日10月17日
3月15日12月22日
5月1日翌年2月8日
8月20日翌年5月27日
11月5日翌年8月12日
出産予定日はあくまで「予定」
正期産は37〜41週(出産予定日の前後2週間)です。予定日通りに産まれるのは全体の5%程度。「予定日を過ぎた=問題がある」ではなく、41週までは経過観察が基本です。超音波検査の赤ちゃんの大きさによって出産予定日が修正されることもあります。

生理不順・排卵が遅い場合

基礎体温記録ノートと体温計、ペンが並ぶ朝の木製デスク。生理不順時の妊娠週数把握イメージ

生理周期が28日より長い方や、排卵が遅めの方は、最終月経から計算した週数と実際の赤ちゃんの大きさにずれが生じることがあります。

生理不順の場合の対応

  • 産婦人科での超音波検査が最も正確:赤ちゃんの頭からお尻までの長さ(CRL:頭殿長)を測り、週数を修正します。特に妊娠7〜10週の超音波測定は精度が高く、この時期に確定した予定日が基準になります
  • 基礎体温をつけていた場合:排卵日がわかっていれば、「排卵日=妊娠2週0日」として計算できます
  • 生理周期が長い場合:排卵が遅れた分だけ、最終月経から計算した週数より実際は「遅れて」いることが多い。病院で週数を修正してもらいましょう
「週数が合わない」と感じたら産婦人科へ
妊娠検査薬が陽性でも、超音波で胎嚢が確認できる前(妊娠5週前後まで)は週数の確定が難しい場合があります。「最終月経からの計算と体感が違う」と感じたら、産婦人科で超音波検査を受けて確認してもらいましょう。

「何週何日」の表し方

病院や母子手帳では「妊娠○週○日」という表現がよく使われます。これは現在の週の何日目にいるかを示しています。

たとえば「妊娠8週3日」とは、妊娠8週目(8週0日)に入ってから3日経過した状態です。7週6日の翌日が8週0日になります。

表記意味最終月経から
妊娠6週0日6週目の初日35日目
妊娠6週3日6週目の4日目38日目
妊娠6週6日6週目の最終日41日目
妊娠7週0日7週目の初日42日目

スマートフォンの妊娠アプリやカレンダーを使うと、最終月経を入力するだけで今日の週数が自動計算できます。毎日確認するのが煩わしい方は、ぜひ活用してみてください。

妊娠初期・中期・後期の区分

妊娠期間は大きく3つのトライメスターに分けられます。

区分週数主な特徴
妊娠初期 0〜13週 つわり・流産リスクが高い時期。赤ちゃんの主要器官が形成される
妊娠中期 14〜27週 安定期。つわりが落ち着き、胎動を感じ始める。おなかが目立ち始める
妊娠後期 28〜40週 赤ちゃんが急速に体重増加。出産準備を進める。早産・妊娠合併症に注意

なお、正期産は37〜41週。36週以前の出産は「早産」、42週以降は「過期産」と呼ばれます。

よくある質問

Q 最終月経の日付がわからない場合はどうすればいいですか?

A.産婦人科での超音波検査で赤ちゃんの大きさ(CRL)を測定することで、週数を推定できます。最終月経がわからなくても、妊娠7〜10週の超音波測定は精度が高く、この時期に週数と出産予定日を確定します。

Q 病院で「週数が1週ずれた」と言われました。どちらが正しいですか?

A.病院の超音波検査による週数修正が正確です。特に妊娠初期(7〜10週)の超音波測定は精度が高く、赤ちゃんの実際の大きさに基づいて週数を確定します。修正後の週数を基準にしてください。

Q 妊娠4週と「妊娠1ヶ月」は同じですか?

A.いいえ、異なります。妊娠1ヶ月は0〜3週(最初の4週間)を指します。妊娠4週0日は「妊娠2ヶ月の始まり」にあたります。週数の対応表を参考にしてください。

Q 双子・多胎妊娠でも週数の数え方は同じですか?

A.週数の数え方は同じです。ただし、双子(多胎)妊娠は単胎より出産時期が早まる傾向があり、正期産の基準が異なる場合があります(二絨毛膜双胎は37週、一絨毛膜二羊膜双胎は36週など)。担当医の指示に従って管理してください。

Q 不妊治療(体外受精)の場合、週数はどう数えますか?

A.体外受精では採卵日・移植日が明確なため、「採卵日=妊娠2週0日」「胚盤胞移植の場合は移植日=妊娠3週2〜3日」などとして週数を計算します。クリニックから週数の基準を教えてもらえるため、指示に従ってください。

まとめ

この記事のポイントまとめ
  • 妊娠週数は最終月経の初日を「0週0日」として7日ごとに1週増える
  • 月数は4週ごとに1ヶ月。妊娠4週0日が「妊娠2ヶ月の始まり」にあたる
  • 出産予定日は最終月経の月に+9(または−3)、日に+7で計算できる
  • 生理不順・排卵が遅い場合は産婦人科の超音波検査で週数を確定する
  • 週数の最終的な基準は病院の超音波検査。自己計算との1〜2週のズレは正常

妊娠週数の数え方を理解しておくと、健診の説明・母子手帳の記録・検査のタイミングなど、妊娠中のあらゆる場面で役立ちます。「今日で何週何日?」と迷ったときは、この記事の対応表を参考にしてください。

各週の赤ちゃんの様子や体の変化については妊娠2ヶ月(5〜7週)完全ガイドもあわせてご覧ください。つわりの時期・症状についてはつわりの時期・症状・対処法ガイドで詳しく解説しています。

参考文献

  • 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン産科編 2023」
  • 厚生労働省「妊娠・出産について知っておきたいこと」
  • American College of Obstetricians and Gynecologists. Methods for Estimating the Due Date. Committee Opinion No. 700. 2017.
  • Naegele FC. Erfahrungen und Abhandlungen aus dem Gebiete der Krankheiten des weiblichen Geschlechtes. 1812.